2015年第10週の通勤BGMは、Vanilla Fudgeのラストアルバム『Rock & Roll』を聴きました。
前作『Near The Beginning』発表後、バンドはJeff Beckと共演する機会を得ます。Tim Bogert(ベース)とCarmine Appice(ドラム)の二人は、その後Jeff Beckからアプローチを受け、一度はバンド結成の機会を逃したものの、後にBeck, Bogert & Appiceを結成するまでに到りますが、本作制作中は、既にJeff Beckとのバンドを思い描いていた頃でしょうか。
ハード&へヴィでヴォーカルがシャウトする「Need Love」や、直球型のハード・ロック「Street Walking Woman」も目立つ本アルバムですが、そんな単純なハード・ロックよりも、やはりゴスペルを彷彿させるコーラスを聴かせる「Lord In The Country」のような楽曲が、彼等の真骨頂の一部を堪能出来る楽曲でしょう。
「Church Bells Of St. Martins」は、黒人ミュージシャンのようなソウル、ゴスペルのハーモニーにバロック音楽のようなシンフォニック・ロックを融合した、「You Keep Me Hanging On」のカヴァーをヒットさせた彼等らしい一曲。
「The Windmills Of Your Mind」は、スティーブ・マックイーン、フェイ・ダナウェイが出演した映画『華麗なる賭け』の主題歌をカヴァーしたもの。
オリジナルはNoel Harrisonが歌うテンポの早い楽曲でしたが、このVanilla Fudgeのカヴァーは、メロウでセンチメンタル、艶やかにカヴァーしており、何やらフランス映画を観ているような気にさえさせてくれます。
ファーストアルバムばかりが取り上げられ、特にこのアルバムは、Vanilla Fudgeのアルバム中でもあまり見向きもされないアルバムですが、ファースト以降のアルバムもチャートアクションは悪くなく、このアルバムもTop200位中34位を記録しています。
|
Vanilla Fudge
Esoteric
【ディスク1】
- Need Love
- Lord In The Country
- I Can’T Make It Alone
- Streetwalking Woman
- Church Bells Of St. Martin’S
- The Windmills Of Your Mind
- If You Gotta Make A Fool Of Somebody
- All In Your Mind ?bonus track-
- Need Love (Single Version) ?bonus track-
- I Can’T Make It Alone (Single Version) ?bonus track-
- Lord In The Country (Single Version) ?bonus track-
|