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It Ain't Me Babe/The Turtles(1965)
JUGEMテーマ:音楽
世間でいうお盆休みの時の事ですが、初めて入った本格インドカレー屋さんで、店員のお姉さんとの優しいちょっとした会話に、癒された今日この頃です。
今回は、The Turtlesのファースト・アルバムです。
収録曲は、Barry McGuireのヒットで有名な「Eve of Destruction」をはじめとするP.F. Sloanの曲や、「Like A Rolling Stone」をはじめとするBob Dylanの曲のカヴァーを中心に、「Wanderin' Kind」といったメンバーのHoward Kaylanのペンによるオリジナル曲を織り交ぜています。 このアルバムでは、Dylanの「It Ain't Me Babe」と、Sloanの「Let Me Be」を、それぞれビルボードチャート10位、30位にチャートインしています。
ちなみに「Let Me Be」は、次作『You Baby』でも再収録されています。
The Byrds同様、フォーク・ロックを展開していますが、ヒットした「It Ain't Me Babe」や「Let Me Be」を聴いていると、メロウなポップ・ロック・バンドのような印象を受けますし、これらの曲がヒットしたところを考えると、リスナーが彼等に求めたイメージもそんな感じだったのかなという気がしますが、「Let The Cold Winds Blow」や「A Walk In The Sun」を聴いていると、彼等自身はもっと荒々しいガレージ・ロック的な面も求めていたような気がしますね。
まだデビューアルバムなので、今一つパッとした印象が残らないアルバムですが、彼等の魅力の片鱗が垣間見えるアルバムです。
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The Stone Poneys/The Stone Poneys(1967)
JUGEMテーマ:音楽
西城秀樹の突然の訃報にはビックリしました。
西城秀樹の話はここまでにして、今週聴いたアルバムです。
冒頭の「Sweet Summer Blue And Gold」を聴くと、後にポップ・ロック・シンガーとして大成するLindaからは想像出来ないようなカントリー・フレイバーが漂う実直なフォーク、フォーク・ロック内容のアルバムなのですが、Fred Neilの「Just A Little Bit Of Rain」や、Tom Campbellの「Orion」を聴くと、まずカントリー・ロックの歌姫として成功する彼女の姿が垣間見えるような気もします。
デヴュー当時は全く売れなかった本作ですが、Lindaが成功した後、「The Stone Poneys Featuring Linda Ronstadt」と改題され、再発売されると、チャートインを果たしており、どうしてもLindaばかりに注目が集まってしまいますが、PPMのように3人の美しく優しいハーモニーワークが堪能出来る「If I Were You」、「Bicycle Song(Soon Now)」、「Back Home」の3曲や、シュールな「Train And The River」が、個人的にはお薦めですね。
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Cheap Thrills/Big Brother & The Holding Company(1968)
JUGEMテーマ:音楽
GWだというのに風邪をひいてしまい、最悪でした。 もっとも、例年通りGWは忙しかったので、関係ないといえば関係ないけど。 早く普通の生活に戻りたいなぁ…。
というわけで、Janis Joplinのおかげで一躍その存在がクローズアップされたBig Brother & The Holding Companyのセカンドを聴きました。 有名な「Summertime」や「Piece Of My Heart」、それに「Ball And Chain」も収められています。特に「Summertime」でのJanisの伝説的名唱は有名ですが、グダグダ感漂うメンバーの演奏はハッキリ言って下手くそですね。でも、サイケなこの頃の西海岸という状況が妙にマッチしていて説得力を持ってしまうのだから、音楽というのはテクニックや機材のいい悪いだけでなくて、その置かれた環境がまた影響するという事を証明しています。
Janisのブルーズ・シンガーとしての名唱を堪能したいのなら、「Turtle Blues」もお薦め。
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Dr. Byrds & Mr. Hyde/The Byrds(1969)
JUGEMテーマ:音楽
2016年第36週の通勤BGMは、The Byrdsの7枚目のアルバム『Dr. Byrds & Mr. Hyde』を聴きました。
カントリー・ロックのパイオニア的な存在である前作『Sweetheart Of The Rodeo』発表後にGram Parsonsが脱退し、新たにClarence White、Gene Parsonsを招き入れたThe Byrdsでしたが、さらにChris Hillmanが脱退し、後任にJohn Yorkを迎い入れ、新たな布陣で発表したアルバムですね。
本作は前作で新たな境地を切り開いたカントリー・ロックと、これまでバンドがプレイしてきたサイケデリック・ロックが混在するアルバムで、アルバムタイトルの「Dr. Byrds」がサイケデリック、スペース・ロックを、「Mr. Hyde」がカントリー・ロックを表し、二重人格的な内容を持ったアルバムとして評されています。
アルバムは、ジャケットそのものを表現しているような、どことなく重苦しさの漂うダークでサイケなBob Dylanのカヴァー曲「This Wheel's on Fire」から始まります。 冒頭から重い出だしで、この先どうなるのやらと思ってしまいますが、続く「Old Blue」、「Your Gentle Way of Loving Me」とのどかなカントリー・ロックが続きホッと一安心。そして「Child of the Universe」では、フォーク・ロックと懐かしい展開。 続く「Nashville West」、「Drug Store Truck Drivin' Man」と、これまた秀逸なカントリー・ロックが続きます。 「King Apathy III」、映画『Candy』の為に書かれた「Candy」と、フォーク・ロックとカントリー・ロックを融合させたような実験的な曲展開をする2曲が続くと、ちょっとへヴィでブルージーな「Bad Night at the Whiskey」で、再びアルバムはサイケサイドに戻ります。 最後の「Medley: My Back Pages/B.J. Blues/Baby, What Do You Want Me to Do」もDylanのカヴァー曲で、曲自体は明るいですが、ギターは重めで軽やかさはないですね。
アルバムを通しで聴いて思うのは、Clarence Whiteというギタリストが実に器用なギタリストであるという事。 Clarence Whiteというと、ストリング・ベンダー・ギターの開発者で、Gram Parsonsと並び、カントリー・ロックの世界では重要人物として挙げられ、本作のカントリー・ロック曲でも如何なくそのセンスを発揮しているのですが、と同時に「This Wheel's on Fire」では当時のへヴィ・サイケ・バンドばりのファズ・ギターを聴かせ、「Bad Night at the Whiskey」ではブルージーなギタ ーを聴かせてくれます。 セッション・ギタリストとしても活躍していたClarenceだけに、バンドの音像をより強固なものにした功績は大きいですね。
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ポール・カントナー死去
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Sweetheart Of The Rodeo/The Byrds(1968)
JUGEMテーマ:音楽
いよいよ8月も終わりですが、8月後半は雨や曇りの日が多くて、時には涼しすぎる日もありますね。 2015年第33週の通勤BGMは、The Byrdsの『Sweetheart Of The Rodeo』を聴きました。 The Byrdsの通算6枚目のアルバム。 本作は、当初ポピュラー・ミュージックの進化の歴史をつづったコンセプトアルバムのような2枚組アルバムを作るつもりでしたが、前作の制作途中で脱退したDavid Crosby、Michael Clarkeの後に加入したGram Parsonsの主導によりナッシュビルで録音された、カントリー・ロック・ブームの先鞭を切った、記念碑的アルバムですね。 カントリー・ロックの先駆的アルバムという事で、その収録内容は、Louvin Brothersの「The Christian Life」といったカントリー・カヴァーはもちろんなのですが、The Byrdsの音楽的原点となったBob Dylanの「You Ain't Going Nowhere」や「Nothing Was Delivered」、Woody Guthrieの「Pretty Boy Floyd」、William Bellの「You Don't Miss Your Water」といった、フォーク、ソウルといった曲までカヴァーしているのが特徴的ですね。 しかも、これらのカヴァー曲を全編にわたって、スティール・ギターなどを大々的にフィーチャーし、実直的なまでにカントリー調にアレンジしてしまっているところには、脱帽としか言えません。 オリジナル曲でも、カントリー・バラード「Hickory Wind」といった秀逸な曲を収録しています。 個人的なお薦め曲は、「Hickory Wind」もいいですが、「You Don't Miss Your Water」、「One Hundred Years From Now」、「Nothing Was Delivered」の3曲。 どの曲も、それまでのThe Byrdsらしいコーラスワークが特徴的な曲です。 「One Hundred Years From Now」は際立つスティール・ギターの音色に対し、Roger McGuinnの12弦ギターがいい味を出しています。 「Nothing Was Delivered」は、ドラマチックな曲展開が素晴らしい曲です。 元々このアルバムに収録されている曲の大半を、Parsonsがリードヴォーカルを執っていましたが、Gramの契約上の問題からMcGuinnのヴォーカルに差し替えられたいわくつきのアルバムでもあり、現在ではボーナストラックでParsonsのヴォーカルも聴けます。
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Forever Changes/Love(1967)
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2015年第26週の帰宅BGMは、Loveのサードアルバム『Forever Changes』を聴きました。 Loveのアルバム中で一番の名作として名高い本作ですが、デヴューアルバムの凡庸なフォーク・ロックと、ブルージーなハード・ロック調に移行した後期アルバムの狭間に咲いた、奇跡の名盤ですね。 アコギのイントロに導かれてストリングスが展開し、さらに曲中盤には哀愁のマカロニ・ウェスタンをも連想させる、ラテン調のトランペットのソロをフィーチャーした「Alone Again Or」から始まる本作は、アルバム冒頭からThe Millenniumの『Begin』のようなワクワク感があります。 他にもラテン音楽的な要素をベースにした楽曲は、「A House Is Not A Motel」や「Maybe The People Would Be The Times Or Between Clark And Hilldale」などがあって、これらの曲が黒人音楽とも白人音楽とも違う、独特なグルーヴ感を生んでいて、絶妙なスパイスになっています。 基本的には「The Daily Planet」や「Live And Let Live」のようなフォーク・ロックがベースのアルバムなのですが、「Alone Again Or」のような曲があるからこそ、ただのフォーク・ロック・アルバムではない一味違うアルバムに仕上がっているんですよね。 ソフトロック調の「Andmoreagain」や「The Good Humor Man He SeesEverything Like This」も好曲。 そして極めつけは最後の「You Set The Scene」でしょう。 やはりラテン的な音楽をベースにした曲なのですが、7分近い組曲調に仕上がっていて、ドリーミーな気分にさせてくれます。 ただ、このアルバムを発表した後、Artur Leeを除いた全てのメンバーが脱退してしまったので、正に奇跡の一枚ですね。
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Ballad Of Easy Rider/The Byrds(1969)
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2015年第14週の帰宅BGMは、The Byrds通算8名目のアルバム『Ballad OfEasy Rider』を聴きました。 ウェスト・コースト・ロックを聴く者にとって、The Byrdsは避けては通れない存在のバンドですが、後追いの僕にとって悩ましいのはどの時点の再発盤を聴くかという事。 Deep Purpleなんかもそうですが、ロック・バンドの中には、何度もオリジナル・アルバムが再発され、その度に未発表曲などボーナス・トラックが追加されるバンドがいます。 本来の目的はアルバム本体を聴く事なんですが、貧乏性の僕にとってやはりボートラが多い方が魅力になってしまうんですよね…。 ちなみに今回聴いたアルバムは、2014年に最新の再発盤が発売されていますが、僕のは新星堂のワゴンで安く売っていたやつで、1997年の再発盤らしく、ボートラが7曲プラスされています。 The Byrdsは、フォーク・ロック、サイケデリック・ロックと、ロック史の転換点に常に位置したバンドですが、後期The Byrdsは、カントリー・ロックの流れを切り開いています。 今回聴いたアルバムは、カントリー、ゴスペルなどのカヴァー曲を中心にした収録内容なのですが、冒頭には映画『イージー・ライダー』の為に書かれた「Ballad Of Easy Rider」が収録されています。 アメリカン・ニュー・シネマの代名詞ともいうべき映画『イージー・ライダー』の大ヒットもあり、「Ballad Of Easy Rider」はシングルヒットを記録し、アルバムもチャート36位を記録するヒットとなっています。 「Ballad Of Easy Rider」は、映画本編では、主人公らが爽快にバイクで飛ばす最初の方のシーンで流れていたと思いますが、今の時期みたいに暑くも寒くもない春の陽気には、ほのぼのとしていてお似合いの曲ですね。 他にThe Doobie Brothersのヴァージョンでお馴染みの「Jesus Is Just Alright」をカヴァーしていたのには驚きました(The Byrdsの方が先のカヴァーですが…)。 現在でこそ評価の高い後期のThe Byrdsですが、バンドとしては当時アルバムの売れ行きも思わしくない状況で、この『Ballad Of Easy Rider』は久々のヒット作だったようです。 でも、カントリー・フレイヴァー漂う本作は、そんなバンドの状況とは裏腹に何かホッとさせるものがありますね。
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Love/Love(1966)
JUGEMテーマ:音楽
別に意識して聴いたわけではないのですが、バレンタインデーの週に相応しい(?)バンド名のアルバムを聴きましたね。でも、音楽の方は甘いバラードではないですよ(苦笑)。 2015年第6週の通勤BGMは、Loveのデヴューアルバム『Love』を聴きました。 Loveは、黒人ミュージシャンArthur Leeが、1965年にBryan Maclean等とロサンゼルスで結成したバンドです。 Loveのアルバムでは、Arthur Leeの才能が開花した、サードアルバムの『Forever Changes』が最も評価の高いアルバムで、今回聴いたデヴューアルバムは、一般的に評価が低いのですが、このバンドの特徴を考えると面白いアルバムでもありますよね。 このアルバムの評価が良くない原因として、その音楽性が、「Can't Explain」等に顕著なように、当時の音楽シーンでメジャーだったThe Byrds的なフォーク・ロックである為、以後の『Forever Changes』の事を考えると、あまりに凡庸的過ぎるという点にあると思います。 アルバムで展開される楽曲は、いずれも駄曲というほどでもなく、70点位の佳曲ばかりなのですが、「Can't Explain」も「You I'll Be Following」も、確かに平均的で個性も面白みもありません。 しかし、Leeが黒人ミュージシャンだという事を考えると、ブルーズやソウルといった自身のルーツを前面に出さず、白人的なサウンドを出している点は、なかなか興味深いですね。 とはいうものの、完全に白人の物真似に徹するのではなく、「My Flash On You」や、Jimi Hendrixのカヴァーでも有名な「Hey Joe」では、ほとばしる熱いパッションのようなシャウトが出てくるところは、やはり彼のルーツが出ていると思います。 Loveは、後にLee以外のオリジナルメンバーは全員抜けて、以前このブログでも記事にした『False Start』のように、ブルーズ色も強めた、段々とハード・ロック的なサウンドに移行するのですが、その変調は既にこのファーストアルバムで、垣間見えていたのかもしれませんね。
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Eve Of Destruction/Barry McGuire(1965)
JUGEMテーマ:音楽
2014年第46週の通勤BGMは、Barry McGuireの『Eve Of Destruction』を聴きました。
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