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Rock & Roll Music To The World/Ten Years After(1971)
JUGEMテーマ:音楽
年の瀬ですね。忙しいなぁ…。
Ten Years Afterの7枚目です。
前々作、前作辺りまでは、サイケっぽい感じもあり、奇をてらったような感じ曲もありましたが、本作ではキーボードが不思議な感じも醸し出していても、ブルーズ・ロックをベースに奇をてらうような曲も少なく、「Turned Off TV Blues」や「Choo Choo Mama」のようにAlvin Leeの熱いプレイを聴かせてくれる曲もあるのですが、全体的には落ち着いた演奏の曲が多く、もはや円熟の極みという感じですね。 各曲完成度ももちろんですが、シングル曲のように1曲だけ際立っているような曲はなく、アルバム重視の内容だと思います。
個人的には、静かなイントロから徐々に盛り上がっていき、列車が走る効果音で終わる、4曲目の「Standing At The Station」が個人的お気に入りで、アルバム中でも一番印象の残る曲です。 Alvin Leeの演奏はもちろん、Chick Churchillのキーボード・プレイも曲の盛り上げに一役買っています。
(収録曲) |
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Free At Last/Free(1972)
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国営ひたち海浜公園に行って、コキアを見たいなぁと思いつつも、今はやる事があると自制し、来年行こうと考えています。
1971年に解散したFreeが、早くもオリジナル・メンバーで再結成し、翌年発表したアルバムです。
Freeは1971年に解散し、メンバーはそれぞれの活動を歩みますが、ギターのPaul KossoffとドラムのSimon Kirkeは、日本人ベーシスト山内テツと、アメリカ人キーボードプレーヤー「Rabbit」ことJohn Bundrickと共に、Kossoff,Kirke,Tetsu,Rabbitを結成し、グループ名と同名のアルバムを発表します。 このアルバムが意外な事に好評だった事と、Paul Kossoffが重度の薬物中毒で、Kossoffを救おうと他のメンバーが再集結した事が、Freeの再結成へと繋がりました。
冒頭の「Catch A Train」はキャッチーさも持ち合わせた活きのいいR&B調の曲。アルバムスタート曲としてはうってつけな曲です。 アルバム中で一番好きなのが5曲目の「Travellin' Man」。最後まで聴くと決して完成度が高いとはいえないけど、活きの良さは「Catch A Train」以上で、とにかくカッコいい1曲。
どの他の曲も、渋くてカッコいい曲が多いのですが、どことなく完成度が今一つで、何か物足りないという曲が多く感じます。「Soldier Boy」とか「Child」なんかは、もの悲しい好曲なんですけどね。 ただ、バラード調の「Guardian Of The Universe」がなぁ…。長い曲だから、余計にこの曲の完成度のイマイチさが目立ちます。
シングルカットされた「Little Bit Of Love」といい、どちらかというとアメリカンなカラッとした曲調の曲も多いように思いますね。
元々上で書いたように、Kossoff救済が目的の再集結だったのですが、Kossoffの状態が改善せず、Andy Fraser、Kossoffと離脱者が相次ぎ、バンドは山内テツ、Rabbitを加え、アルバム『Heartbreaker』を1973年に発表しますが、結局解散。 それを考えれば、本作のもの足りなさも仕方ないのかな。
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A Space In Time/Ten Years After(1971)
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終戦(敗戦)から73年が経ちましたが、戦争を体験した方が亡くなっていくにつれ、当時の事を語れる方が少なくなっていく中で、段々とこの時期のテレビ番組も当時をの事を振り返る番組も少なくなっていきますね。 危機感を感じずにいられません。
Ten Years Afterの6作目です。
アルバムタイトル『A Space In Time』通り、「Here They Come」や「Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll You」ではSEを使ってスペーシーな感じを醸し出しています。スペーシーといえばスペーシーなのですが、冒頭の「One of These Days」や3曲目の「I'd Love to Change the World」の感じからサイケ調ともいえますね。 収録曲は、ブルーズベースの楽曲が多くを占めますが、ストリングスを使った「Over the Hill」や、「Over the Hill」のようなロックンロール調の曲、それに「Hard Monkeys」のようなポップな曲もあり、多様性があります。 アルバムの構成もどことなくコンセプト調で、アコースティックギターをフィーチャーした曲を上手い感じで配置しているのもいい感じで、彼等のピークは過ぎてしまって、彼等のイメージとは違うと思う人もいると思いますが、客観的に評価すれば地味だけどいいアルバムだと思いますよ。
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Watt/Ten Years After(1970)
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先日確定申告の手続きに行ったのですが、いけませんね。今の財務省は。国税庁は財務省の管轄で、その国税庁が我々納税者に各種証票類を取っておけというのだから、納税者、国民の怒りはしごく当然。 それにしても、東大卒を中心としたエリート中のエリートが、あんなしょうもないケチな不正行為をするのだから、日本の官僚の劣化を感じさせずにいられません。 と同時に、全て官僚に責任を押し付けようとしても、こんなしょうもない事をする理由の説明に全くなってないと思うのですが。
Ten Years Afterの5枚目。
アルバムはブルージーなハード・ロック「I'm Coming On」からスタート。 2曲目「My Baby Left Me」はポップ調のロック。やっぱり終わり方はサイケ調。最後の楽器の音ってテルミンなのかな!? マカロニ・ウェスタンのテーマ曲っぽいインスト曲「The Band With No Name」を間に挟み、後半曲は「Gonna Run」からスタート。 アルバムは、前2曲の憂さを晴らすように、ストレートなロックンロール、Chuck Berryのカヴァー「Sweet Little Sixteen」のライヴ音源で終わります。 前作『Cricklewood Green』の流れを引き継ぎつつも、もっとコンテンポラリー性を進めた感じのアルバムですが、後半6曲目や7曲目のジャズ調に展開する楽曲は、バンドの方向性に迷いを感じさせるようで、余計だったかも。
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North Winds/David Coverdale(1978)
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David Coverdaleのソロ2作目。 前作に引き続きRoger Gloverがプロデュース。ギタリストのMicky Moodyも前作に引き続きアルバム制作に参加。
1作目はまだ聴いた事はありませんが、今回聴いたこの2作目はなかなかの名盤。
David Coverdaleというと、Deep PurpleやWhitesnakeと、ブリティッシュ・ハード・ロックを象徴する名ヴォーカリストですが、本作に収録されている楽曲は、いかにもハード・ロック然とした、超絶シャウトが聴ける楽曲は皆無。 冒頭「Keep On Giving Me Love」のように渋々なR&B調の楽曲や、ファンキーな「Breakdown」のような楽曲は、Deep Purpleや初期Whitesnakeでも聴けそうですが、このアルバムの魅力はそういった曲以外にあると思う。
ピアノやシンセサイザーを多用したアルバムタイトル曲は、最後の方はゴスペル調のコーラスも加わり、Coverdaleのヴォーカルをじっくりと味わい深く聴かせる曲。 続く「Give Me Kindness」は、ゴスペル調のコーラスに加え、ホーンセクションもフィーチャーしたアメリカ南部色の強い楽曲。Coverdaleの曲で、ここまでアメリカン・ルーツ・ミュージックに接近した曲を聴いたのは、個人的に初めて。ちなみにゴスペル調のコーラスを構成している面子には、Ronnie James Dioや、John LordとRoger Gloverの奥方が参加している。 こちらも渋いCoverdaleのヴォーカルが聴く事が出来るが、今度は哀愁のバラードで攻めて来る「Say You Love Me」もこれまたたまりません。
ボーナストラックとして収録されている「Shame The Devil」は、ソウル調の楽曲でこれもファンキーにグイグイと攻めて来る名曲。最後の「Sweet Mistreater」は、ポップだがウェスト・コースト・サウンドを思わせるような癖になる曲で、これもいいなぁ…。
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Speech/Steamhammer(1972)
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梅雨入りですか…。 今年も、1年で一番陽気が気持ちいい時期を満喫出来ませんでした。 段々暑くなってきたね。
今週は、Steamhammerの4枚目、ラスト・アルバムとなった『Speech』を聴きました。 前作『Mountains』は、『指輪物語』をモチーフにした傑作アルバムでしたが、本作ではヴォーカルのKieran Whiteが脱退し、ベースにLouis Cennamoが加入。オリジナルメンバーはギタリストのMartin Pughのみの、三人編成となりました。
本作はたった3曲のみの収録なのですが、リードヴォーカルのKieranが脱退した事で、本作は歌モノではなく、演奏主体のコンセプトアルバム調に仕上げられています。ただ、全くヴォーカルが入っていないわけではなく、ゲスト・ミュージシャンのGarth Watt-Royによるヴォーカルが曲の随所に収録されています。
ゲストミュージシャンといえば、本作にはThe YardbirdsのKeith Relfが参加しており、ここからKeith、Martin、Louisの三人が、Armageddon結成への流れに繋がるわけですが、本作の1曲目「Penumbra」の冒頭部分、エレキギターをバイオリンの弓で演奏したのでしょうか、不穏な印象を与えるイントロに続く、エレキギターの攻撃的なリフは、『Armageddon』の1曲目「Buzzard」の冒頭リフト同じじゃないですか。 こういう関連もあったわけですね。
本国イギリスでは発売されず、ドイツの実の発売となった本作。 前作に比べればアルバムの完成度の低さは否めないのですが、「Penumbra」の20分超をはじめとして、いずれも10分越えの曲ばかり。最後の「For Against」などは、アフリカンビートを感じさせる場面もあり、プログレともいえるが、もっとフリーキーな、どちらかというとジャズのようなものを目指したのではないかと感じさせる作品です。
(収録曲) 1.Penumbra a.Entrance b.Battlements c.Passage To Remorse d.Sightless Substance e.Mortal Thought 2.Telegram 3.For Against
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Thunderbox/Humble Pie(1974)
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ここ1、2週間、日本は猛烈な寒波に襲われて、物凄い雪が降っている地方もありますが、自宅からちょっと歩いた、とある家の梅の木が、2週前位からもう七分咲きなんですよね。 その木だけが例外なのかと思いましたが、自宅の盆栽の梅の木も、昨年末から花を付け始めており、う〜ん…、ここ最近の気象は本当によく分かりません。
2017年第3週の通勤BGMは、Humble Pieの『Thunderbox』を聴きました。
やっぱりSteve Marriottのヴォーカルって凄いよなぁ…と、その声質に惚れ惚れさせられるアルバムです。
冒頭のタイトル曲「Thunderbox」から「」まで、Marriottのヴォーカルがその存在感をこれでもかとばかり出しまくっている本作ですが、「Thunderbox」のようなブギー調の楽曲や、「I Can't Stand the Rain」、「Rally with Ali」のようなブルーズ調の楽曲よりも、「Groovin' with Jesus」や「No Way」、「Don't Worry, Be Happy」のようなR&B、ソウル、ファンク調の楽曲に、本物の黒人も真っ青なアツイ魅力を感じ、個人的に惹かれますね。
Marriottの存在感が強烈過ぎて、他のメンバーの存在感が霞んでしまう傾向がありますが、Greg Ridleyがリードヴォーカルを執る唯一の曲「Drift Away」も、アルバム中で好きな曲の一つですね。 Marriottのヴォーカルだけだと、単調になり過ぎるきらいがありますので、この曲は、一服の清涼感というか、安心感を与えてくれる曲で、じわじわとその味を染み出してくれる1曲です。
バンドは、Marriottの我が強くなり過ぎて、終焉へ向かって行くのですが、Marriottの存在をたっぷり味わえるアルバムですね。 収録には、King CrimsonのMel Collinsも参加しています。
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Cricklewood Green/Ten Years After(1970)
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カジノ法案が成立する可能性が高くなったそうです。 暴力団の資金源の温床やギャンブル依存症への懸念も取り沙汰されており、現政権寄りの新聞社までも問題視している法案ですが、経済活性化の起爆剤として期待する人達もいるようです。 そうえいば数年前に、子会社の資金をカジノに使い込んで特別背任罪で捕まった大手製紙会社の会長さんがいましたが(この事件について、この人の手記を読んだけど、最高につまらなかった)、そんなにギャンブルっていいかね…。
2016年第47週の帰宅BGMは、Ten Years Afterの5枚目『Cricklewood Green』を聴きました。
冒頭の「Sugar The Road」のイントロで、スペーシーな効果音(ギターで出している擬音かもしれません)が聴こえてきて、サイケ的なものも感じられますが、楽曲そのものはブルージーなハード・ロック。ただ、ブルージーとはいっても、2曲目「Working On The Road」も含めて、これまでよりもコンテンポラリーというか、キャッチーでポップ寄りなハード・ロックといえるかもしれません。
前作『Ssssh』に引き続き、「Year 3,000 Blues」のようなスワンプ調の楽曲も健在。オリジナル曲ではありますが、「Me And My Baby」のようにどっぷりブルーズ・ナンバーもあり、やはり前作に引き続きアメリカ・サイドへ軸足を置いているのが感じられます。
「Love Like A Man」以降は、少しブリティッシュ・サイドへ引き戻され、アルバム中「50,000 Miles Beneath My Brain」に次ぐ曲の長さの「Love Like A Man」は、少し湿り気のあるブルーズ・ロック。 フォーキーな「Circles」は、トラッド調の楽曲で、こういう感じはやはりブリティッシュ・ロックならではですね。 「As The Sun Still Burn Away」も、「Love Like A Man」同様湿り気のある暗めのブルーズ・ロックなのですが、サイケ調ですね。
Alvin Leeという強烈な個性は押さえて、もっとオーソドックスなハード・ロックへと進めた作品のようにも聴こえますが、聴き易い作品ではありますが、これといって大きな特徴もなく、かえってちょっと平凡な作品になってしまったかなとも思えます。
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Rock & Roll Outlaws/Foghat(1974)
JUGEMテーマ:音楽
Blue Murderの記事では、厳しい事を書きましたが、やっぱりハード・ロックはこういう方がいいなぁ…と。
2016年第41週の帰宅BGMは、Foghatの4枚目『Rock & Roll Outlaws』を聴きました。
冒頭の「Eight Days On The Road」から、ブルージーなフレーズに、ブギーのリズムでグイグイと引っ張っていくこの高揚感。ヴォーカルもハチャメチャ感一歩手前のシャウト。否が応でも期待させる滑り出し。
ジャム・セッション風の「Hate To See You Go」。 キャッチーな「Dreamer」やカントリー調の「Trouble In My Way」。 アルバムタイトル曲「Rock And Roll Outlaw」から「Chateau Lafitte '59 Boogie」への流れは、お得意のブギー、ロックンロール調で、曲によってはスライドギターも交える。
いずれも捨て曲がなく、飽きさせない作りで、一気に最後まで聴かせる。
ブリティシュ・ロックのバンドで、アメリカ進出すると駄目になってしまうバンドは多いのですが、本作は彼等が正にノリに乗っていた頃のアルバムで、プライベート・ジェットの前でキメるジャケットは、アメリカでも成功した証なのでしょうか(彼等のプライベート・ジェットなのかは分かりませんが)…。
ブリティッシュ・ハード・ロックでは、B級に位置付けられるFoghatですが、いやはこれは紛れもなく名盤ですよ。
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Who Do We Think We Are/Deep Purple(1973)
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秋雨前線の影響で、雨が降ったり止んだりの1週間でしたが、さすがにこういう天気が1週間も続くと、憂鬱になりますね。職場にある紙も何となく湿っぽいし…。 この記事を書いている本日(9/17)は、快晴ではないものの、ようやく少し晴れましたが、また台風が近付いているという事で、せっかくの連休も台無しですね。
2016年第37週の通勤BGMは、Deep Purpleの『Who Do We Think We Are』を聴きました。 第2期Purple最後のアルバムですね。
前年の1972年12月に日本で発表されたライヴアルバムは、同年8月の来日公演を収録したアルバムで、その素晴らしい内容は、当初日本のみの発売だったのが、海外でも発売されるほどの傑作ライヴアルバムとなったDeep Purple。 実はバンドはこの頃にはRitchie BlackmoreとIan Gillanの関係がこじれてきており、今回聴いた『Who Do We Think We Are』は、第2期の最後のアルバムになるべくしてなったともいえなくはないのですが、それ以前のスタジオ3作と比べると、やはりどうしても分が悪いのは否めないですね。
なんといってもアルバム冒頭に収録された「Woman from Tokyo」が、ポップでキャッチーな楽曲で、いきなり出鼻をくじかれます。 当時の日本人にしてみれば、海外の一級のバンドが、我が日本の首都「東京」を歌のネタにしてくれて、そのファンサービスに喜びたくもなりますが、「トキョヨー」だしな〜。せめて「トキオ」程度であれば…。
とまあ、僕はこのアルバムをこの1曲の為にあまり聴かなくなったのですが、改めて全体をちゃんと聴くと、最高のアルバムではないものの、他の曲は満点は付けられませんが、平均点か平均点以上の楽曲を収録しており、思っていた以上に悪いアルバムではありませんでした。
「Place in Line」はもろブルーズで、あまり彼等らしくない楽曲ですが、「Mary Long」にしても「Super Trouper」にしても、それ以前のアルバムに収録されていそうな楽曲だし、「Smooth Dancer」と「Rat Bat Blue」でのJon Lordのオルガンの活躍は素晴らしいものがあります。
ただ、バンドの演奏の要であるRitchieの火花が出るような迫力のあるギター・プレイが聴けず、Richieのやる気が全く伝わってきません。 また、上で「Mary Long」や「Super Trouper」を以前のアルバムに収録されていそうな曲とは書きましたが、曲自体の出来は悪くないものの、どこか物足りなく、何というか以前のアルバムから漏れた未収録曲的な感がします。 「Child In Time」とか「Space Truckin'」とかもそうだけど、以前のPurpleの曲は、本当にどうでもいいくだらない曲を、これでもかと「狂気」なまでにハードに演奏するところが真骨頂だったのですが、本作に収録されている曲は、どれも「慣れ」みたいなものが出てきてしまっており、ケミストリーが感じられず、もはや第2期の終焉は致しかなかったのでしょうね。
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